Web版「kyoto子連れパワーアップ情報」デンマーク子育てウォッチングVol.7
デンマーク子育てウォッチング
2004年4月

【Vol.7 自分で決める? 妊娠検査について】

いよいよ暖かくなって来ました!4月下旬のデンマークは、暖かい日で17℃ぐらい、寒いと5℃を下回るなど、まだまだ上着が手放せませんが、それでも街にはアイスクリームを食べる人の姿が見かけられます。アイスを食べるには少々寒くても、気分的には春!と言いたい気分です。

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さて、今回は医療について少し書きたいと思います。私はこの分野は全く詳しくないので、今回は“Helse”という、病院などにおいてある、健康に関わる雑誌からの記事を紹介します。

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女性自身が決める」というタイトルのこの記事は、妊娠中の女性が胎児に関して、どのような条件で、どのような検査を受けるかを自分で決められるようになる法律が提案されている、と紹介しています。これまでは、母親が35歳以上であれば、胎児にダウン症の疑いがあるかどうか、また親戚に遺伝の恐れのある病気の人がいればその病気の検査をしてきました。それを今後は母親の年齢、家族の状態に関わらず、検査を希望する全ての人が、胎児が10−12週目ごろに、ダウン症及び胎児の状態についての検査を受けられるようになるとしています。また他の病気の検査についても自己選択でできるとしています。

これは一見とても良く聞こえますが、医療が無料のデンマークでは、どの検査までを無料にするか、無限に検査することが果たして母親と胎児にとって最良なのか、議論をよんでいるようです。

この記事はさらに、胎児に障がいがあることが明らかになり、それでも出産を希望する場合、すみやかにその子どもの状態を調べること、また、出産後も障がい者に関わる団体や組織、保育施設などとの連絡関係を構築することの必要性を述べています。これはこの法律を提案している保健省の機関が提案しているものです。そしてこのような情報を、果たして誰が提供するのがよいかという点も、これまた議論を要するところのようです。出産を担当する医師か、あるいは助産婦か、意見が分かれているようです。

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一方、この提案された法律について、倫理委員会という団体は疑問視しています。無限にあるような検査の可能性も、どのようにして選ぶべきなのか決定は難しいし、誰がどのように母親に情報を提供するべきなのかについてもっと議論しなければいけないこと、そして技術的な面だけでなく、倫理的な面、母親の精神的な面をも考えたものにしなければいけないと述べています。そして、そのような情報を的確に提供する側には、それなりの教育も必要だと述べています。

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「自由選択」「自己決定」にはもちろん利点も多いですが、一方で、決定を下さなくてはいけない母親側の立場、また妊娠中に様々な検査を受けることのマイナス面などについても考える必要があるなと感じます。そして技術的な問題だけでなく、母親の精神面のケア、的確な情報提供と具体的な対策なども総合して考える必要性に改めて気づきました。子どもが障がいをもって生まれてくるとわかったときに、精神的なケアとともに、今後の具体的な取り組みについても病院で話し合うことができれば、どれほど心強いかと感じます。実際にこの法律はまだ決定段階ではありませんが、今後、検査の「自己選択」がどのような利点、難点をもたらすのか注目してみたいです。

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