Web版「kyoto子連れパワーアップ情報」デンマーク子育てウォッチングVol.17
デンマーク子育てウォッチング
2005年11月

Vol.17 パパさんたちの育児休暇

本格的に寒くなってきました。家のアパート内にある保育園の子どもたちも、最近は防寒服をしっかり着込んでいます。でも皆元気に外で遊んでいます。赤ちゃんたちも、ベビーカーに乗ったまま外で昼寝。そして、大人たちは自転車で仕事へ。みんなたくましいです!

さて、今回はパパさん企画第二弾?! 育児休暇について書きたいと思います。こちらでは、昼間にベビーカーを押すパパさんをたまに見かけます。その度に、実際どのぐらいの人が休暇をとって育児をしているのか気になっていました。今回はその実態を調べてみました。

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デンマークでは、出産予定日の4週間前と出産後の14週間に産児休暇が得られます。そして、産後の14週間のうち、父親にも2週間の産児休暇が与えられます。産児休暇の後は、育児休暇が夫婦で32週間得られ、これは両親が分けて取ることができるものです。この32週間は全てを一度に取らなくても、一部は子どもが9歳になるまで持ち越すこともできます。

しかし、デンマークのパパさんたちの平均産児・育児休暇取得日数は、それほど多くありません。2005年の平均は3.4週間でした。まれに3、4ヶ月取得するパパさんもいるようですが、ほとんどは、「休みを取ると仕事に差し障る」また「家族全体の収入から考えて、ママが休暇を取るほうが良い」という家族が多いようです。

家のアパートにある保育園の子どもたち。
三輪車で走り回っています。

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【休みを取ると意外な効果が】

このような現状のデンマークですが、先日、ある大学の調査で、育児休暇を長く取得したパパさんたちの方が、その後の夫婦、家族関係、職場での能率などでよい結果が出ているという報告が出ていました(politiken紙 11月20日)。この調査に関わったロスキレ大学の先生によれば、平均で3、4ヶ月子育てを経験したパパさんたちは、ストレスが多く、ごちゃごちゃした状況にも、より辛抱強く対処できるようになっている、ということです。そして職場でも彼らの評価は高く、「以前に比べて嬉しそうだし、仕事上のストレスもうまくやりくりできている」と言われています。

もちろん仕事だけではなく、家庭生活でも変化はあるようです。例えば、産休、育休を取ったパパさんたちは、早くから親としての自覚を強く感じられるとか。さらに、子育ての悩みについても、長い休暇を取ったパパさんたちの方が、家庭でよく話をすると言います。また、同様のスウェーデンの調査によれば、父親が産休、育休を取った夫婦では、子どもが1歳未満の家庭の離婚率が低いという結果も出ているようです。

パン屋さんで。
右上のカエルの“カイ”は子どもたちの人気者。

デンマークの現状は、しかしながら他の北欧諸国に比べるとまだまだ遅れを取っているようです。例えばアイスランドでは、約80%のパパさんたちが産休・育休を取得しています。というのも、アイスランドでは3ヶ月ずつの休暇が父母それぞれに与えられ、残りの3ヶ月は夫婦で分けられるという仕組みになっているためだとか。デンマークでも、より多くのパパさんたちが育児休暇を取るように、様々な取り組みをしている企業もあります。しかしその一方で、ママさんたち自身が、「育児休暇は私たちのもの」と考えている現状もあります。

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【収入、そして意識の問題も】

子どもと過ごすために休暇をとる、ということだけを考えれば、少しでも休みを取りたいな、と考えるパパさんたちは多いのではないかなと私は思います。さらに休みを取ることで、夫婦関係も円滑になるというなら、メリットは大きいように思います。でも、家庭の収入のことを考えた場合、ママさんだけが休みを取るということにもなるのでしょう。共働き率の高いデンマークでもそういう状況だということが、私にはちょと意外でした。

私も最近仕事を始めたので、家でも、「子どもができたら、3ヶ月ぐらいどう?」と聞いてみたのですが、これまた意外にも「3ヶ月は長い!」という反応でした。子どもが大好きなデンマーク人男性の意識の上でも、やはり数ヶ月に及ぶの育児休暇というのは、まだまだ根づいていないのかもしれません。

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