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「抱かれる子どもはよい子に育つ」−こころをはぐくむ愛の心理学−
読み終えた後に残るのは、すごくいい本に出会ったという充実感です。赤ちゃんは何のために生まれてくるのかと言えば、とりあえずは抱かれておっぱいを飲むため。「抱かれる」ことでこんなに何もかもが変わっていくのだとしたら、私たちはもっともっと人とかかわり、抱きしめられてもいいのだと思いました。 マタニティブルーの母親の場合は、夫に抱いてもらえばいいのだそうです。大きくなった子どもも、どんどんお母さんが抱いてあげればいいのだという著者。「こころを育てること」が育児の目的だという言葉になるほどと思わずうなずいてしまいました。そして、人間の脳は関わり合いのためにあるという記述も深くて、脳は心だという言葉に、人間に生まれた意味をかみしめたいと感じます。 子どもを抱いて育てることで、子どもの「存在感」(アイデンティティ・自尊心)が大きく育っていきます。愛されて愛されて子どもは大きくなる。存在感の揺らぐ子どもや大人でも抱いてくれる人がいれば大丈夫。今日からでも遅くないから、愛する子どもを家族を抱きしめてあげたい。そして私も疲れた時や寂しい時は抱いて欲しい。そういう思いになりました。 著者は整形外科医。赤ちゃんの股関節脱臼をなくすためにおむつの当て方などに警鐘を鳴らし、運動を行った医師でもあります。一番大事なのが赤ちゃんを抱きながら、母乳を与えることと明記してある本書。コアラ抱っこの良さも図入りで紹介されていました。なんだかとっても自分にも家族にもやさしくなれる、そんな素敵な本です。ぜひ読んでみてください。 (丸橋泰子)
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PHP文庫
本体価格705円+税